• MM21赤レンガパーク

    赤レンガパークの設計については、港の象徴である赤レンガ倉庫を中心に、1978年以降検討が重ねられた。そして1988年、『歴史の香りの中に人々の新しいさまざまな活動エネルギーがあふれる港の界隈』を基本理念として基本設計が完了した。その後工事は、約2割程度完成している。その中で次のような計画を行った。 基本設計見直しとしては主に①園地の景観②歴史的資産の保全・活用③設備全般について行った。まず、景観上最も意図したものは、赤レンガ倉庫を引き立たせるランドスケーピングとして、おおらかなスケールの表現である。 そのためにグリッド舗装とした。次に、新たに発見された旧税関基礎の保全・活用のため他に活動的広場に対して、ここを静かなる場と位置づけ、噴霧状の噴水等を設けることで、より演出効果を狙った。また、これに伴い駐車場のスペースが縮小するので、2段目定式駐車場を設置し、よって園内からの景観を考慮し平地下で、樹木で柔らかく遮ることとした。その他、この地区全体の水際線ネットワークに対応した動線計画。そして、今回実施設計の海側休憩施設のあり方については、いくつかのトレリスを配し、その中でいろいろなべンチ、また縁台等を置くことで多様な休憩ができるように計画した。
  • 川口ゴリラ公園

    東京外かく環状道路高架下に建設されたこの公園は、地域づくりの中心的空間を周辺住民に提供するため、住民参加型のワークショップで提案された住民案3案を墓本に、そこに含まれていた機能や景観的配慮を分析しながら計画された。 その結果、高架構造物によって切り取られた光、水(雨)、風等の自然条件を貧欲に取り入れながら、高速道路が必然的に持つ強い軸線を意識することのない空間構成が誕生した。 この公園は、高低差のある人エ芝の広場、BMXサーキット、テフロン膜によって覆われた四阿風の管理棟を中心に構成されている。そして高架不空間の陰の空間は、エネルギーあふれる空間に生まれ変わっている。
  • 中村冒険パーク

    この公園計画は、住民、行政、設計者の三者が「ワークショップ」を通して共に考え、作業して実現した計画例である。住民が求める公園のイメージは「ワークショップ」により明らかになるが、相反する意見や局部に固執した提案も多数あった。これをひとつの「場」としてまとめるために全体を貫くデザインズトーリーを複数決定し、それを住民にフィードバックし、その結果、選ばれたのが「難破船」のシナリオである。 計画地には、遠くに港が見える丘の上の4段のひな段傾斜地であり、船としての形を擁壁や遊具で構成している。また、「日本丸」などから木物の船具や部品をもらい受けて使用し、フィクションとリアリティ一の間を揺れ動く子供らしい夢の世界を創ることを意図している。
  • 横浜市金沢海の公園

    横浜市金沢海の公園は、埋立地の贈背によって失われた自然の海岸線を再生し、市民と海との深い関わりを取り戻す海辺レクリエーション公園として長年にわたって構想が練られてきた。 公園づくりは、変化のある美しい海岸線の創造、潮干狩りのできる人口砂浜の養浜、白砂青松の浜の再生、ヨットや釣りの楽しめる海面の確保、魅力的な海浜レクリエーション施設の整備などを主要なテーマとしている。 埋立てによる園地は、周辺の景観的な焦点を公園内部に引き込み、更に変化のある場をつくりだすよう、自然の海岸の基本的な3つの造形要素である「砂浜」「みさき」「島」によって「内海」を取り囲む構成をとり、造成が進められてきた。 今回の基本計画では、これらの基本的な骨格をもとに、7つのゾーンの性格づけを行い、様々な場と施設の具体的なイメージを肉付けして公園の整備、運営の方法を検討した。 計画内容の主要なものは入り江を利用し、港の雰囲気を醸し出すマリタイムミュージアム、なだらかな芝生の大斜面、ヨットの浮かぶラグーンを囲む野外ステージやジャブジャブ池、ボートをもったみさきのプロムナード等である。