• かぐのみ幼稚園

    コンセプトとし“シアター幼稚園”があったと言っても良い。一つの大屋根の下に遊戯室を建物の中心として吹き抜け空間を作つくり、その中心をなす円形舞台の上からは常に北側の自然光が入る。 お寺の経営する幼稚園なので、舞台の正面には普段は格納された曼荼羅が安置されていて、宗教的イベント時などの際にはそれが開帳され、一階からも二階からも見える仕組みとなっている。 この舞台・遊戯室空間を半円形に巡るように園室が取り巻くしつらえとした。結果一階と二階に分かれても全体としての一体感があるような空間である。 二階のバルコニイは雨の日の遊び場にもなるため幅2Mと広く取った。 二階と一階を結ぶ幅広い大階段は上下する機能だけでなく、読書スペースとしても使えるように考えた。 また、比較的に狭い敷地の中で運動会などが行えるような配置計画を考えた。
  • シンガポール南洋工科大学

    本計画は、エンジニアリング・情報科学・経営・保健の4学部(学生数12,000人・職員1,350人)で構成された工科大学の国際指名設計競技である。 配置計画は、人々で賑わう「街」をつくるというコンセプトのもと、南北700mに伸びるスパイン(メインストリート)と東西両側に置かれた施設群、そして各施設を最短距離で結ぶ45度振れた歩道を骨格としている。スパインの地下にはユーティリティーコリドールが設けられている。 建物は、自然の力をできるだけ活用したエコロジカルなものにするため、中央部を全て吹抜けとし、光を出来るだけ内部に取り込んでいる。また教室棟では1階をピロティとし、通風状態良好な形態とし、屋上にはソーラーパネルを置き太陽熱を有効にとりいれている。また、施設間の空地は全て緑で覆われ、輻射熱に対する配慮を行い、かつ緑あふれる街なみをつくっている。 尚、この計画は、長島孝一をチーフアーキテクトとしてRDC Architect,Ishimoto Architectual & Engineering 及びAURが共同制作として行い、最優秀賞の一つを得ている。
  • 千里国際学園

    千里国際学園は、600人の外国人子弟と帰国子女が同じキヤンパスで生活を共にするユニ一クな教育を目指す新国際学校てある。 敷地は千里ニュ一タウンの北端に隣接し、箕面の山並を遠望する北斜面である。学校としては狭い敷地に、100%を越える容積て施設が計画され、1種住専の高き制限もあって平面上は中庭型の配置となった。 体育館、プール、ホール、食堂等,コミュニティ利用が予想される施設を接地階に設け、利用者の便宜を図っている。これら大スパン空間の上に教室を配置するため、盤構造、中空スラプを含むRC造を採用した。5本の主動線の各交点は、ゾーン間の接点として、視線、形態等に独自性をもたせている。学校にありがちな単調なファサードにならないよう、各面を内部の機能や環境に呼応させている。 正面の大曲面壁は訪れる者を柔らかく迎え、東側の波うつ屋根線は、もとの地形が小高い丘であったことを象徴している。